フォトグラファー・カメラマン

フリーランスのカメラマンになるためには?フリーカメラマンが解説!

【この記事を書いた人】
岸本將裕(きしもと まさひろ)

1988年生 兵庫県出身
大学卒業後東京の求人広告の会社で2年営業を経験
創業60年の実家の写真スタジオに戻るために
名古屋の写真スタジオで3年間修業を積む。
2016年から2020年8月まで実家の写真スタジオに戻る。
現場での店長、新規事業、企画集客、採用業務にかかわり、2020年8月より独立。
PHOTO TIMES代表として現在に至る。
Instagram:https://www.instagram.com/phototimes_masahiro/
会社HP:https://phototimesmasa.wixsite.com/phototimes

初めまして。
現在、大阪でフリーランスのカメラマンをしている、岸本將裕(きしもとまさひろ)と申します。

今回こちらの記事を書かせていただく機会を頂き感謝しております。

早速こちらのテーマについて書いていくのですが、私のことを少し知っていただきたいと思います。

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私について

1988年に兵庫県の明石というところで生まれ育ちました。

タコとか鯛とか魚介類が美味しい街です。昔から家業が写真に関わることをしておりまして、写真というものが身近に育ちました。

ただその反発からか私は家業に入ることを自然と拒んでおり、大学を卒業と同時に、東京の会社に就職し、求人広告の営業を2年ほどやっておりました。

その後、結局実家に帰ることが決まりまずは父親同士(オーナー同士)が仲の良い名古屋でもかなり大きな写真スタジオで3年間修業をさせていただくことになりました。

私が本格的にカメラを握ったのは2013年の春、25歳の時でした。

3年間右も左もわからない写真スタジオの業界で勉強をして2016年に実家の会社に戻ることになり2020年の8月まで仕事をしておりました。

現場の仕事はもちろん、企画や新規事業、会社全体の採用の仕事まで幅広く仕事をしておりました。

ただなかなか家業でうまく立ち回ることもできず、父との仕事場での関係性もうまくいかず、独立の道を選び、2020年8月よりフリーランスのカメラマンとして仕事をして2021年の3月現在に至っております。

という特殊なキャリアを踏んできているのですが、その経験の中からフリーランスカメラマンという仕事の仕方がどのようなものかというのを冷静に見つめることができました。

そのことを少しだけお話させてください。

なぜフリーランスのカメラマンになりたいのでしょうか?

突然ですが、みなさまは今フリーランスのカメラマンを目指してらっしゃったり
今後写真を仕事にしたいと思われてこちらの記事を読んでいただいているかと思います。

皆様はなぜフリーランスのカメラマンを目指すのでしょうか?

私自身会社を辞めることになると同時に、自分のやりたいことを見つけることができました。

また、当面の間生活をしてかなければならないので、自分のスキルをすぐお金に換える必要があり、フリーランスのカメラマンという道を選び何とか8か月生きてきている状況です。

理由はきっとたくさんあると思います。

  • やりたいことがあるのか?
  • 写真が好きで仕事にしたいのか?
  • 単純にカメラマンとして仕事をしてみたい。

もちろん理由はなんであれカメラマンを目指すという気持ちはきっと強くお持ちかと思われます。

ただし、なんとなくカメラマンを始めたいでは正直難しいと思います。

まずなぜフリーランスのカメラマンをやりたいのか?という目的をきちんと見つけましょう。

ここの土台がないと人間ってあまり強くない生き物なので揺らぐことがたくさんあると思うのです。

ですからまずは自分の想いをしっかり固めることをお勧めします。

フリーランスのカメラマンの現実ご存じでしょうか?

意外とこの事実や市場のことを全く知らずにフリーランスのカメラマンになられる方もいらっしゃるようなのですが、はっきり言って無謀すぎるのできちんと調べてから目指すのが良いです。

そもそもフリーランスということだけで今までどれだけ会社に守られていたのか?に気づく人もかなり多いので、現実を知ることからが第一歩です。

フリーランスのカメラマンの現実① 仕事が安定しない

カメラマンに限らず、フリーランスは仕事がなかなか安定しません。私自身今も完全に安定しているわけではありませんし、独立して8か月たった今でこそお仕事をもらえるようになりましたが、最初はほぼ仕事なんてありませんでした。

皆様がどの地点からフリーランスのカメラマンを目指すのかにもよりますが経験がない人ほど本当に仕事はないと思っていてください。

カメラマンってもちろん誰に撮ってもらうか?が大切なのですが、最低限のスキルがないと仕事をお任せすることができないのです。

例えば

ブライダルの写真と子供の写真が撮れるAさん
ブライダルの写真しか撮れないBさんの2人がいたとき企業から仕事を依頼しやすいのはどちらでしょうか?
もちろんお二人の人間性がとっても良いと仮定したら圧倒的にAさんのほうに仕事が来ると思います。
お願いする仕事の量などもありますが、Aさんに頼むほうが企業からしたら同じ依頼料で仕事の幅が広い人に依頼をするほうがいいのです。

なぜなら手間がかからないし、同じ方で仕事の幅が広い人に頼むほうがコストもさげられるので企業からしたら職能が多い人ほど仕事をお願いしやすいのです。

そのことを見越したときに、今の自分に足りないものって何でしょうか?

本当に今すぐにフリーランスのカメラマンを目指すということがベストな選択なのでしょうか?

副業からやってみるのもいいですし、写真スクールやカメラマンから勉強することもできます。

まずは自分の現在地を知って、経験を積んでいくことに集中しましょう。

そしてフリーランスのカメラマンとしてしっかり仕事を安定させる方法を考えることが大事です。

フリーランスのカメラマンの現実② できる仕事は多いほうがいい

先述した、AさんBさんのように職能の幅が多い人ほど案件は多いものです。

例えばAさんBさんのほかにCさんは人物写真だけでなく物撮り写真が撮れるとしましょう。

現在はECサイトが多くの企業が取り入れ始め、物撮りを検討する企業も多いので
圧倒的な需要があります。

企業からしたら先ほども言ったように 職能の幅が広い人に仕事を依頼します。 自分自身のできることをきちんと見極めてみましょう。

カメラマンだからといってカメラの職能だけじゃなく皆さんの経験を掛け合わせることはできないでしょうか?

例えば、採用が得意な人は採用の仕事から受けていき、その中でコンテンツとして写真のサービスを提供するなど、皆さん自身の経験をいかに仕事にしていくのか?を考えたほうが速かったりするのです。

カメラマンだから写真の仕事のみしないといけない。

なんてルールはこの世の中にありませんので、ぜひ経験を仕事に変えていくようにしましょう。

フリーランスのカメラマンの現実③ 記念写真市場のみで戦おうとする人が多すぎる

フリーランスのカメラマンになったらみなさんはどんな仕事をするか想像していますでしょうか?

おそらく多くの方がいわゆる記念写真(お宮参りや七五三)のお仕事を想像される方が多いのではないですか?

確かに一番とっつきやすく、マッチングサイト(カメラマンとお客様をつなぐサイト)も多くありますので仕事はあるかもしれませんが、その分ライバルがめちゃくちゃいることを知っておきましょう。

そもそも記念写真の市場の規模はどのくらいかご存じでしょうか?

概算ですが約800億円といわれております。

この800億円が多いと感じたら正直やばいと思ってください。市場規模がたったの800億円なんです。

他の業界を覗いたときに市場規模は記念写真業界の比にならないくらいもっと大きいのです。

この事実を知らずにただ好きだからといってフリーランスのカメラマンになるのは危険すぎるのでまずはそこの概念を壊して、もっと広い目で見ることをお勧めします。

確かに私も記念写真のお仕事をいただく場合もありますが、現在私が頂いているお仕事の大半は個人のお客様のSNS用のプロフィールのお写真や企業様のホームページのお写真の依頼や、習い事のお教室の舞台のお写真などであり、記念写真のお仕事はほぼほぼしていない状況です。

つまりほかのカメラマンと全く違う市場で仕事をしているのでライバルがほぼいないのです。(もちろん市場が広いので失注しているケースもあると思いますが)

ですから自分の得意な分野で戦うことを選んでください。

記念写真のお仕事だけ。と考えると非常に危険ですので、今すぐ思考を広くしていきましょう!

フリーランスのカメラマンの現実を少しでも知っていただけましたでしょうか?

ではここまで読んでいただいてそれでもフリーランスのカメラマンになりたい!と思っている方はぜひ次のことを実行していってみてください。

フリーランスのカメラマンになる手順

  1. 自分自身のスキルと経験の棚卸をして現在地を知る
  2. 副業から始める

①自分自身のスキルと経験の棚卸をする

こちらですが現在皆様はどんなお仕事をしていますか?

またご自身しかない経験はどんなものでしょうか?意外とこれを棚卸ができていないと困ったことになります。

ただカメラマンとして仕事をするのであれば別にアルバイトでも始められる会社はたくさんあります。

つまりお客様がみなさんから写真を撮ってほしいと思ってもらえる理由を作らないといけないのです。

昨今、機材の価格が安くなり、簡単にカメラマンを名乗ることができるようになりました。

修行もする必要もないですし、資格があるわけでもないので、言ってしまえば機材さえそろえれば誰だってカメラマンになれるのです。

ですからほかのカメラマンとの差別化が大いに必要になるのです。

自分自身の経験や知識をぜひ一度棚卸をして○○×写真というサービスを作ってみてください。

多くの方がカメラマンを始める際に 写真の勉強やカメラの勉強をするのですが、まずは自分自身のコンテンツやキャラを作ることをやってみましょう。

もし、カメラを初めて買われてこれから勉強される方はぜひスクールもたくさんあるので調べて勉強をしていきましょう。

スキルは最低限お客様にプロとして提供できるものはもちろんいりますが、大事なのはあなた自身の経験です。

お客様から選ばれる理由を作りましょう。

②副業から始める

私の場合はいきなりはじめてしまったので、あまり説得力はないかもしれませんが、できることなら副業から始められるのを強く強くお勧めします。

なぜなら知識も経験もなく、なんとなく撮れるようになって中途半端な状態でフリーランスのカメラマンになると仕事が先述したように本当に最初はありませんので、かなりきついです。

いきなり私も始めたのでなかなか苦労しましたが、私は個人的にSNSをやっていて、フォロワーさんがたまたま1500名ほどいたときにフリーランスのカメラマンになりました。

そのおかげで最初の顧客層にはアプローチができておりました。

ですので今皆さんがもし写真のスキルだけある、ちょっとだけ撮れるということであれば副業から始めましょう。

500円でいいのでお客様からお金をもらって仕事をするということがどういうことかを経験してみてください。きっと会社から入るお給与と感覚が違ってくるはずです。

そして副業中にやることはいくつかあります。

SNSを強化する

これは絶対的にお勧めです。

皆さん自身の財産になるので必ず始めましょう。現に私の仕事の大半はTwitterから頂いております。

様々なSNSがありますのでみなさんがアプローチしたいお客様がいるSNSを使っていきましょう!

100件撮影をする

これは撮影になれるという意味でもありますし、現場の空気管感をつかむということもあります。

撮影って慣れていないと本当に難しくて、気が回らないことだらけになります。

ですから練習と称してお友達や知人に声をかけまくり、全く知らない方を撮影するということまで慣れておきましょう。

100件撮影をすると写真のスキルも接客スキルもきっと上がっているはずです。100件撮影をしてからお金をもらい始めてみてください。

最初は500円でいい

100件の撮影が終わってからお金を頂戴するようにしましょう。

その100件の撮影した写真をお客様に許可をもらってSNSにUPし続け、100件達成したら500円でいいので撮影料をもらいましょう。そこからが初めて市場に立つことになります。

少しずつでいいので市場の相場観をつかみご自身の考えで値上げするもよし、別のサービスを提案するもよし。

ご自身のペースで写真撮影のサービスを固めていきましょう。

準備には1年かける

どのくらいの規模感で、どういうペースでご自身の事業を構築するかにもよりますが、1年は副業としてフリーランスになる準備を進めましょう。

理由はいくつかあるのですが

●100件の撮影とSNSの強化は経験上1年くらいかかります。

しかも本業をしながらになるのでより時間がかかってしまうので1年はしっかり見ておきましょう。

また同時にご家族の理解を得られるようにしっかりお話をすることをお勧めします。

ご家族の理解や応援がないとフリーランスになるのはかなりきついです。

気持ちよく仕事をしていくためにもしっかりとご家族と1年くらいかけて計画をしてお話をしてください。

また最初の半年から1年くらいは稼げなくても食べていけるだけの貯蓄や最初の半年だけダブルワークなどして生活できる資金を稼ぐ仕事を見つけておきましょう。

フリーランスのカメラマンになるにも続けるにも時間と努力がかなり必要なので準備をしておいて損はありません。

たくさん厳しいことも書きましたが、これがフリーランスのカメラマンで仕事をしている現実になるので、ご自身の気持ちとしっかり向き合って、目標を決めてぜひ頑張ってください。

最後までありがとうございました。

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